事業再生の背景

我が国では金融システムの安定化のため不良債権の早期処理が急務になって久しいですが、処理を進めると、経営不振の企業の経営破綻が相次ぎます。これは単に破綻企業の個別の問題では無く、社会的に不可避な現象と捉え何らかの対策を講じる必要が生じて来ました。不振企業の中には、事業の多角化には失敗したものの、本業では収益が上がっている企業(事業)や、優れた技術を持ち将来性のある企業(事業)もあります。


こうした企業(事業)は支援の仕方次第で、再建が可能です。再建可能な企業(事業)まで経営破綻させない事が我国の大きな課題になっており、2002年10月に政府がまとめた「総合デフレ対策」でも企業再生が柱の1つになっています。この「総合デフレ対策」には、再生可能な企業(事業)の受け皿となる「産業再生機構」の設立が盛り込まれました。経営不振だが、再建可能な企業の貸出債権を、その企業のメーンバンク以外の銀行から買い取り、メーンバンクと連携して、再生を支援していく他、設備廃棄など事業合理化の為の計画を政府に提出し、認められた企業に対し、増資減資等の登録免許税の税負担の軽減などを実施してきましたが、2007年3月にその役割を終えています。

こうした企業(事業)再生の背景には大きな法整備に関してふたつの側面支援があります。1つは法的倒産手続きの整備、そしてもう1つは商法改正並びに会社法の整備等がある事は見逃せません。


1999年にそれまでの和議法に代わって成立した「民事再生法」は、(1)開始原因に破産要件がある事(2)担保権に対する制限が無い(3)成立後もその履行を確保する方法が講じられない等の弊害欠陥があった「和議法」を是正し、倒産の実情に適合した再建型の処理手続きを目指したものであります。民事再生は主に中小企業者や個人企業者を対象にしたものですが、個別事情によって取り得る手段を複数用意し、柔軟に対応出来る仕組みとなっています。これに対して大企業には従来の会社更生による処理が考えられていましたが、民事再生手続においては、従前の経営者が手続開始後も経営に携わる事が出来る事から、大企業の倒産にも利用される事が多くなっています。一方、スピードが勝負の倒産法が絡む再生案件では、所謂「支援企業」を広く衡平・公正に決める入札制度(場合によってはプレパッケージ)が認められ、弊社アエルコーポレーションの活躍のフィールドが広がっています。


また時代の要請による度重なる「商法」改正により企業再編がタイムリーに行える事となり、これもあらゆる「再生」案件を後押ししています。営業譲渡時、現物出資時、合併時の手続の簡素化、会社分割/株式交換/株式移転等の制度化等など我国では10年前には考えられなかったスキームが次々に法制度化、2006年の会社法に一括集約され、またそれを活用した企業再編、企業再生が日常的に行なわれる様になっているのです。


米国では企業再生の中心が、民間の企業再生ファンドです。企業再生ファンドは投資家から資金を集め、その資金で金融機関から不振企業向けの貸出債権を買い取り、その企業を再生。そこから得られた収益を投資家に還元しています。我国でも政府系金融機関である日本政策投資銀行を皮切りに機関投資家、事業会社がこうしたファンドへの出資を積極拡充しています。


この様な背景を熟知し弊社アエルコーポレーションでは、事業再生分野に積極的に取り組み着実に成約実績を重ねて参りました。スピードと高度な経営判断・法律知識を要求される事業再生では、法律の専門家には無い観点・視点で繰り返される弊社のノウハウに裏づけされたアドバイスは再生当事会社と支援企業とによる事業再生の精度を高めています。

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